背骨や骨盤に異常があるから、腰痛?

いいえ。
背骨や骨盤に異常があるけれど、腰痛ではない、という人が多くいます。



背骨や骨盤の異常は、
腰痛がある人にもない人にも存在する、という報告 −その1−

Fullenlove TM & Williams AJ による研究です。
学術誌 『 Radiology 』 1957年 に報告されています。
大変古いデータではありますが、内容の意義は色褪せてはいません。

腰痛患者(腰痛のある人)と健常者(腰痛のない人)、
それぞれ200人ずつを対象に、
背骨や骨盤に異常があるかどうかを、調査しました。

その結果は、以下の通りでした。
割合の多いほうは 太字 で示しています。

腰痛患者(200名中) 健常者 (200名中)
脊椎すべり症 1.5% 2.5%
腰仙移行椎 13.5% 9.5%
潜在性二分脊椎 3% 26%
椎間狭小 21.5% 31%
変形性脊椎症 20% 34%
脊柱側弯症 30% 45.5%
腰椎前弯過剰 1% 2.5%
腰椎前弯減少 22% 22%
骨粗鬆症 1% 2.5%
シュモール結節 5.5% 13%
椎体圧迫骨折 0% 10.5%
骨盤傾斜 2% 1.5%


割合の多いほうが 太字 ですよ。
この結果から分かることは、
背骨や骨盤の異常は、腰痛のない健常者にも、普通に存在する  ということです。
腰痛がない人でも、背骨や骨盤の異常はあるわけですね。
むしろ、この研究の結果で見ると、
背骨や骨盤の異常は、健常者の方にこそ、多く存在すると思えるほどです。


背骨や骨盤の異常は、
腰痛がある人にもない人にも存在する、という報告 −その2−

今度は、先ほどに比べれば、比較的新しいものです。
Bigos SJ らによる研究です。
学術誌 『 Clinical Orthopaedics & Related Research 』 1992年 に報告されています。

調査方法は、先ほどの研究とほぼ同じ。

急性腰痛群・慢性腰痛群・健康診断群 の3区分を対象にして、
それぞれ約200人に対して、
背骨や骨盤に異常があるかどうかを、調査しました。

その結果は、以下の通りでした。
こちらも、割合の多いほうを 太字 で示しています。

急性腰痛群
(207名)
慢性腰痛群
(200名)
健康診断群
(203名)
潜在性二分脊椎 14% 7.5% 16.3%
脊椎分離症 4.3% 7% 9.1%
脊椎すべり症 2.9% 4% 4.3%
腰仙移行椎 11.6% 14% 15.9%
腰椎の退行変化 24.2% 36.5% 27.8%


この結果からも、先ほどの報告と同じように、
背骨や骨盤の異常と、腰痛のあるなしとは、関係がない  ことが分かります。

特に、脊椎分離症や脊椎すべり症というのは、
X線撮影(レントゲン)などの画像を見ると、
それがはっきりと映ります。
分離している部分や、すべっている状態が、画像に映ります。
いわば、白黒がはっきりつく訳ですね。

目の前に、腰痛で来院している患者さんがいる。
画像を見たら、脊椎分離症なり脊椎すべり症であることがハッキリした。
だから、これが腰痛の原因だろう・・・
ついこのように、結びつけてしましまいがちなのです。
特に、医療機関では。

しかし、
背骨や骨盤の構造的な異常と、腰痛とは、関連がありません。



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