介護業界にベンチャー企業と呼ばれる新規企業、いわゆる介護ベンチャーが参入してきたことより、介護業界も変化の兆しが見えてきた。
介護従事者らが利用者に対して介護サービスを提供するという固定化された考え方を打ち破り、新しい視点から介護を見つめ直すことで、それをビジネスチャンスとして捉えようとするのが介護ベンチャーが担う新しい介護のあり方である。
具体的な事例を2つ紹介しよう。
他の事例も知りたいのであれば、<常識を打ち破れ!「介護ベンチャー」とは?>にいくつか載っているため見てみるといい。
まず1つ目は介護施設での食事のあり方を変える試みをしている介護ベンチャーだ。
従来型の介護施設では、限られた予算内で安さを追求し、その上で食事の提供を行ってきた。
そのため、入居者やデイサービスの利用者たちも、満足感を得ることができず、まあこんなものかという妥協があったのも事実だ。
しかし、介護ベンチャーは調理場に一流ホテル出身のシェフを起用し、介護サービスの利用者に喜ばれる新しい食事の提供に力を入れている。
限られた予算で無難な介護サービスを提供するのではなく、工夫をしながら新たな挑戦をし続けているのである。
2つ目の事例は、入居型の介護施設において入居者の住みやすさや暮らしやすさを追求している介護ベンチャーだ。
施設の入居者にとって、介護施設の環境そのものが日常になる。
その中で何となく過ごすのではなく、環境が日々の刺激になったり、生きる活力になるための工夫を凝らすのだ。
例えば、車椅子でも安全に外に出られるようバリアフリーの中庭を作る。
そうすることで、入居者がより自由に施設内で生活を送る事ができるようになるのだ。
こうした事例が他にもたくさんある。
介護ベンチャーは介護業界を良くしていくために必要な存在と言えるだろう。